2025.07.07

操作モード

操作モードは、利用可能なシステムリソースを最大限に活用するための機能となります。
操作モードを設定することで、SAPインスタンスのシステムリソースを定義することができ、インスタンスの再起動不要で動的にリソースを変更することが可能となります。操作モードで実際に変更できるシステムリソースは、インスタンスのワークプロセス数となります。
具体的には、下記のワークプロセスの数を変更することが可能です。
・ダイアログワークプロセス
・バックグラウンドワークプロセス
・ジョブクラスA用バックグラウンドワークプロセス
・更新ワークプロセス

操作モードは、起動中のワークプロセスのタイプを変更することで、プロセス数を変更します。
操作モードを使用することで、オンライン時間帯はダイアログ処理のためにバックグラウンドワークプロセスを減らしてダイアログワークプロセスを増やしたり、バッチ処理時間帯はバッチ処理のためにダイアログワークプロセスを減らしてバックグラウンドワークプロセスを増やしたりと、時間帯によってワークプロセスの配分を変更することが可能となります。

ワークプロセス配分の注意事項

・ダイアログワークプロセスのプロセス数は「2」以下に変更できない
・プロファイルパラメータで更新ワークプロセスが「1」以上に設定されているインスタンスでは更新ワークプロセスを「0」に変更できない
・スプールワークプロセスのプロセス数は変更できない
・スタンバイワークプロセスのプロセス数は変更できない
・ワークプロセスの合計数はプロファイルパラメータ「rdisp/configurable_wp_no」を超えることはできない

操作モードの設定方法

操作モードの設定は、以下で設定します。
① 操作モード定義の作成 ( トランザクションコード RZ04 )
② 操作モードにインスタンスを割当 ( WP数の配分設定 ) ( トランザクションコード RZ04 )

操作モードの切替方法

操作モードはトランザクションコード RZ04 でワークプロセスの配分を設定しても、実際にはワークプロセスの配分は変わりません ( 操作モードは動作しない ) 。
操作モードの切替を有効にするには、以下の方法で実施する。
① 操作モードの切替スケジュール登録 ( トランザクションコード SM63 )
② 操作モードを手動で切替 ( トランザクションコード RZ03 )

※トランザクションコード SM63 での操作モードの切替では、バックグラウンドジョブによって操作モードが切り替わります。このため操作モードを切り替えるアプリケーションサーバ ( インスタンス ) では、最低でも1つのバックグラウンドワークプロセスが実行されていることと、プロファイルパラメータ「rdisp/btctime」が1秒以上に設定されている必要があります。

システム起動時の操作モード切替

システム起動時は操作モードなしで起動されます。ワークプロセス数はインスタンス起動時に使用されるインスタンスプロファイルに定義されているプロセス数で起動されます。
その後、プロファイルパラメータ「rdisp/autoabaptime」( デフォルト値:300秒 ) で定義された時間が経過すると、初期操作モード切替 ( ABAPプログラムSAPMSSY6 ) が実行されて、操作モードで定義されたワークプロセス配分に切り替わります。
操作モードはトランザクションコード SM63 で定義したスケジュールの現在時刻の操作モードに切り替えます。トランザクションコード SM63 で何も登録されていない場合は操作モードは切り替わりません。
( システム起動後、最大5分後に操作モードが切り替わる。 )

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