2025.07.14

SAP S/4HANAのマイグレーション+アップグレード紹介(第一回目:環境の説明と実施方法)

はじめに

今回からS/4HANAのマイグレーションを伴うアップグレードについて各作業のポイントを掲載予定です。
今回は環境の説明と実施方法についての説明になります。

No内容
1環境の説明と実施方法
2ターゲットシステムの事前準備
3ソースシステムの事前準備
4マイグレーション+アップグレードの実施
5マイグレーション+アップグレード後処理

環境の説明

最初に環境についての説明になります。環境イメージは以下のようになります。
ソースシステムはAPサーバとDBサーバが同居する形でRHEL8.2上に構築されていますが、ターゲットシステムでは、これを分離してSLES15.5上に別々に構築します。
また、アップグレードの内容については、「S/4HANA 2020 FPS2」から「S/4HANA 2023 FPS2」に更新を行い、SAP HANAデータベースについては、リビジョン「59.02」から「79.01」にアップグレードする形となります。

実施方法について

従来、マイグレーションとアップグレードは同時には実施できず、最初にソースシステムからターゲットシステムにシステムコピーを行った後にアップグレードを実施するという、2段階で対応することが一般的な方法でした。
S/4HANAでは、アップグレードツールである「Software Upgrade Manager」(SUM)でSAP HANAデータベースからSAP HANAデータベースへのマイグレーションがサポートされるようになったため、マイグレーションとアップグレードを同時に実施できるようになりました。
実施内容を記載すると、以下のようになります。

次回は、ターゲットシステム側の事前準備作業のポイントについて、説明を実施します。

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