2026.06.22

ユーザ「TMSADM」のパスワード変更について

はじめに

本記事では、SAP ABAPシステムで移送システムのテクニカルユーザ「TMSADM」のパスワードを移送ランドスケープで一括変更する方法をご紹介します。

ユーザ「TMSADM」について

「TMSADM」は、SAP Transport Management System(以下、TMS)がシステム間通信を行う際に利用するテクニカルユーザであり、通常のダイアログユーザとは異なる扱いが求められます。特にパスワード変更には注意が必要で、Tr-cd: SU01から変更することは推奨されていません。TMSの動作に影響を与える可能性があるため、専用の手順に従って管理する必要があります。

TMSADMユーザのパスワード変更方法

SAP社が推奨するパスワードの変更方法は、SAP Note 1568362に記載さているレポートプログラム「TMS_UPDATE_PWD_OF_TMSADM」を使用する手順です。
このレポートプログラムを実行すると、TMSADMユーザのパスワードがTMSドメイン内で更新され、それに伴いドメインに参加しているシステムのRFC宛先の設定も自動的に変更されます。また、パスワードを保持しているセキュアストアの内容も同時に更新されるため、TMSADMに関連する設定がシステム間で整合性の取れた状態に保たれます。

実際の実行手順をご説明していきます。
① 移送ドメインコントローラーのクライアント000にログイン
② Tr-cd : SE38 を実行
③ 「TMS_UPDATE_PWD_OF_TMSADM」を実行

④ パスワード、パスワード確認欄に設定したいパスワードを入力し、「実行」ボタンをクリックする

⑤ 「はい」をクリック

⑥ 「はい」をクリック

⑦ パスワード変更でエラーが発生していないことを確認

上記の手順を実施することで、TMSADMユーザのパスワードが変更されます。
なお、このプログラムを使用すると移送ドメインに参加しているシステム全てにパスワードの設定が配信されます。

プログラム「TMS_UPDATE_PWD_OF_TMSADM」はSAP社管理下のクラウド基盤であるRISE with SAP(以下、RISE)環境でも使用することができます。
RISE環境では、通常クライアント000には顧客が利用可能なユーザが存在しないため、本プログラムを実行できません。本プログラムはクライアント000で実行する必要があるため、RISE環境ではSAP for MeからService Request「Create Initial User for ABAP System」を起票し、ユーザ「CUST_TC」を作成してもらう必要があります。ユーザ「CUST_TC」でクライアント000にログインすることで、プログラム「TMS_UPDATE_PWD_OF_TMSADM」が実行でき、TMSADMユーザのパスワードを変更することができます。

<参考リンク>

SAP Note 1568362 – TMSADM password change
SAP Help Portal : ユーザ TMSADM のパスワードの変更
SAP Community : Changing the TMSADM password

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